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【マレーシア】マレーシアにおけるごみ管理の現状│SDGs視察


マレーシアは1970年代以降目覚ましい経済成長をとげ、今なお各地で都市化が進んでいます。そして人口増加を続けるマレーシアは、日々排出されるごみ処理は行政の喫緊の課題となっていますが、ごみに対する国民の関心は低く「ごみの分別」という習慣はまだまだ根付いていないのが現状です。それを裏付けるかのように「ごみの分別をしましょう」「ごみはごみ箱へ」といったコマーシャルが流れています。

 

また、街中に設置されたリサイクル品回収ボックスも利用頻度は低く、リサイクルできる紙やペットボトルなどは業者に売れるため、リサイクルボックスに入れずに業者に売り少額でも収入を得る方を選択している人が多いようです。

 

行政側も組織的な構造が遅れており、1980年代前半に住宅・地方自治省(Ministry of housing and local Government)内にごみ管理を担当する部署が設立されましたが、その規模と機能は限定的なままとなっていました。

 

しかし、2005年6月に廃棄物管理に関する国家戦略計画(National Strategic Plan for Waste Management)が政府に承認され、都市ごみ管理の改善に向けた取り組みが後押しされることになりました。

住宅・地方自治省の調査による一般廃棄物の発生量(国民平均)

1日1人当たりのごみの発生量は

1991年~1993年:0.7kg
1994年~1994年:0.8kg
2000年:0.88kg
年々増えてきており
2020年:年間平均3.2%の率で増加し続けるとの分析結果が出ています。

 

なお、日本の「一般廃棄物の発生量は国民平均(2018)」は927gでした。

循環型社会と3R(Reduce, Reuse, Recycle)

2016年国家戦力計画に基づき、2020年を計画目標年次として、廃棄物管理マスタープラン及び3Rのための政策が定められました。2013年から学校教育のシラバスの1つに3R教育が導入されています。

法的整備

マレーシアにおける都市ごみ管理は、他の多くのの国々と同様に、地方自治体の業務でしたが、2007年に国家廃棄物管理局(National Solid Waste Management Department)が設立され、中央政府が都市ごみ管理やリサイクルに関する計画、戦力の策定などを担当することになっています。その背景として、

  1. (各州の)予算に差があり、廃棄物処理のために十分な予算がある自治体とない自治体との間で衛生サービスの質に格差が生まれ市民からの不満が高まった
  2. サービス基準を統一するため
  3. 地方自治体の枠(境界)を超えて処理できる

があります。現在は社会から要請なども変化し、当初の連邦政府への移管と収集サービスの民営化に加え、廃棄物減量化やリサイクルなどを含んだより総括的な法律と進められています。

都市ごみ管理施設の整備状況

マレーシア全土には、約290カ所の埋め立処分所があります(稼働中176カ所、閉鎖済み114カ所)。80%はスズ鉱山跡地の窪地を利用したオープンダンピングであるため、悪臭、地下水汚染の原因になっていることから、衛生的な施設を今後合計13カ所造成する予定です。

ごみ収集運搬

ごみの収取運搬は各自治体によって方法が異なりますが、クアラルンプールでは一般家庭のごみ収集は、ごみ収集車などをつかって週3回おこなわれています。収集された都市ゴミは、市内の中継施設に一度集め圧縮機で圧縮された後、大型コンテナに積みかえられ、トレーラでスランゴール州にある最終処分場に運ばれます。

※中継施設にはトラックスケールが設置されており、都市ごみの重量が記録されています。
※環境モニタリングとし、近くの川の水質や施設周辺の騒音を測定しています。

ごみ分別制度

※ごみ分別は商業施設や工場などでは実施率は高いが、一般住民はごみ分別に関する知識が低く、政府の期待通りには浸透していない。

2015年9月1日に、ゴミ分別制度が施行されました。最初の実施対象はジョホール州、マラッカ州ネグリ・センビラン州、パハン州、ペルリス州、ケダ州6州およびクアラルンプール、プトラジャヤとなります。

2016年6月1日からは、ルール違反者に対して罰金が適用され、最高で1000リンギットが課せられています。マレーシア政府はごみ分別を実施することで、2020年までに破棄処理場に運ばれるごみは最大で40%、リサイクル率は22%増との目標をかかげています。

マレーシアにおける初のごみ焼却発電プラント完成

マレーシアの一般ごみは埋め立て場に廃棄するオープンダンピングが主流となっておりますが、マレーシア初となる焼却発電プラントが日本の日立造船株式会社の協力のもと2019年6月に建設、運転を開始しました。本プラントはこれまで埋め立て処理していた都市ごみを衛生的かつ安全に焼却するだけでなく、18,000kwの発電設備を備えており、高まるエネルギー需要に貢献しています。

施設規模:ストーカ式焼却炉 660t/日(600t/日/炉)、発電出力18,000kw
建設地: Ladang Tanah Merah, Negeri Sembilan Malaysia

マレーシア全土には、約290カ所の埋め立処分所があります(稼働中176カ所、閉鎖済み114カ所)。80%はスズ鉱山跡地の窪地を利用したオープンダンピングであるため、悪臭、地下水汚染の原因になっていることから、衛生的な施設を今後合計13カ所造成する予定です。

廃棄されるパイナップルの葉をリサイクル

現在世界では、自然植物やそれに関連する自然材料からエネルギ―を始め多方面への活用が研究されています。

 

マレーシアでは、廃棄されるパイナップルの葉の繊維をドローン(小型無線機)の部品の素材する技術がマレーシア・プトラ大学(UPM)の研究グループにより開発されました。葉の繊維を原料としてバイオコンポジット(生物由来素材を組み合わせて作った素材)を生成し、ドローンのフレームとして利用するもので、合成繊維に比べて強度があり、軽く、経費が安く、廃棄も簡単で、壊れた時は土中にうめれば2週間後に分解される構造になっています。

 

この開発は、パイナップルの廃棄物をドローンに活用することで農家の収入増にもつながると期待されています。

一般ごみはどのように回収されているのか?またどうして「ごみ」が出てしまうのか?ごみを出さないようにするにはどうしたらいいのか?を考えてみましょう。

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